朝倉書店から『世界地誌シリーズ9 ロシア』が刊行されました。第2章 広大な国土と多様な自然を分担執筆させていただきました。

B5/184ページ/2017年09月25日
ISBN978-4-254-16929-4 C3325
定価3,672円(本体3,400円+税)

平成29年度 北海道大学低温科学研究所開拓型研究課題(代表 長尾誠也)「陸海結合システムの解明ーマルチスケール研究と統合的理解ー」の一環として、北海道東部の別寒辺牛川水系〜厚岸湖〜厚岸湾〜沿岸親潮に至る物質輸送の研究が全国の研究者との共同研究として始まりました。

我々河川グループの研究課題は、別寒辺牛川から厚岸湖に供給される淡水量とそこに溶存している様々な物質の濃度・フラックス測定です。10月初旬の陸・汽水域・外洋の同時観測に向け、河川グループは厚岸湖に流入する河川群において流量観測と水圧式水位計・電気伝導度計の設置を行いました。

本年度は、11月初旬まで継続的に観測を行い、次年度以降のプロジェクト立案に向けて基礎データの収集を試みます。
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昨年に引き続き、今年もスイス氷河実習に引率教員として参加させていただきました。北海道大学大学院 環境科学院が実施している国際南極大学カリキュラムのプログラムです。

8月26日から9月9日までの二週間、引率教員3名、大学院生11名でスイス各地の氷河や氷河地形を観察し、スイス連邦工科大学で講義を受けたり、同大学の大学院生と交流をはかりました。詳しい実習のレポートは近日中にこちらに公開される予定です。

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南極カバー案170510「南極大陸大紀行」が成山堂より出版されました。日本南極地域観測隊が60年かけて南極大陸の内陸を探査してきた記録です。当事者による生々しい記録集で、私自身は20代の終わり頃に数年関わっただけですが、自分の人生の中でもドーム基地建設に携わった経験は何ものにも代え難い大切な思い出です。

The 4th Workshop Report on “Cooperation on the Preservation of the Ecosystem in the neighboring areas of Japan and Russia” is now released from the Ministry of Environment in Japan. It was held in Moscow at Ministry of Natural Resources and Environment of Russia last October 25-26. It reports changing ecosystem in the Japan-Russia’s neighboring areas under changing climate both in Japanese and Russian. The 5th workshop is planed to be held in Japan this year. The principle theme of the 5th workshop will be changes in ocean ecosystems in the Sea of Okhotsk in changing climate.

昨年の10月25-26日にモスクワの天然資源環境省で開催された日露隣接地域生態系保全協力プログラムの第四回専門家ワークショップの報告書が環境省から公開されました。気候変動下における日露隣接地域の生態系変化についての最新情報です。日露二カ国語で記されています。今年は日本での開催が予定されています。テーマは気候変動下におけるオホーツク海の海洋生態系変動です。

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5月10日から13日にかけて例年行われている大学院一年生向けの統合環境地理調査法実習を行いました。実習を行った十勝地方は、昨夏襲来した複数の台風で甚大な被害を受けた地域であり、今回訪れた十勝川の支流である渋山川、トッタベツ川では、河床のテトラポットが大規模に移動したり、土砂でダムが埋まったりと大規模な地形変化が見られました。また、大樹町の旭浜の海成段丘上にあったトーチカのひとつが転落しており、海岸でも大きな変化が見られました。このような中、例年実施している地形の定点観察、水量・水質観測の基礎実習、GPSを用いた簡易地図の作成、ハンドレベルを用いた水準測量、トランシットを用いた断面測量などの実習を行いました。帰路は、ウトナイ湖鳥獣保護センターに立ち寄り、ウトナイ湖の自然とラムサール条約のもとでの環境保全の実際などについて学習しました。

実習に参加した8名の学生は、タンザニア、マラウィ、マレーシア、中国からの留学生8名です。夜は、各国料理を作って楽しい4日間の実習でした。

5月10日-13日 統合環境地理調査法実習(十勝地方)
5月18日 北大環境科学院 修士論文中間発表
6月3日 野外行動学実習(塩谷丸山)
6月6月 北大環境科学院 修士論文中間発表
6月7-8日 京都大学講義「流域・沿岸域統合管理学」
6月21日 ロシア研究打ち合わせ(札幌)
6月22日 北大環境科学院 修士論文中間発表
7月13日 科研費打ち合わせ(東京)
7月24日 低温研共同利用「陸海結合システムの解明」研究会(札幌)
7月27日 河川基金研究成果発表会(東京)
7月31日-8月1日 低温研共同利用「北東アジアの環境保全に向けた認識共同体の構築とプログラム化」会合(札幌)
8月3日 日露推進委員会・海域ワーキンググループ会合(斜里)
8月4日 知床世界自然遺産地域科学委員会(斜里)
8月24-25日 北海道大学大学院環境科学院入試
8月26日-9月9日 スイス実習
9月12-15日 別寒辺牛川調査
10月2-5日 別寒辺牛川調査
10月15-23日 ロシア カムチャツカ調査
11月3日 北方四島専門家交流20周年記念 成果報告会(札幌)
11月6日 北海道岩見沢農業高等学校 SSH講演
11月11-13日 別寒辺牛川調査
12月2-3日 研究打合せ(法政大学)
12月13-14日 共同研究会合(金沢大学)

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山地河川における懸濁物質(浮遊物質)の時間・空間分布観測を計画したものの、電磁流速計の故障や関係行政機関からの調査許可取得に手間取っているうちに、出遅れてしまった感がありましたが、ようやく観測を開始にこぎ着けました。4月17日に流域の積雪水量の空間分布を測定すると同時に、河床に水圧式水位計を設置し、水位の自期観測を開始しました。4月25日には流量観測を行い、水位計も再設置し直しました。近日中にADCPの設置も実施する予定です。今後は、水位変化に応じて流量観測を実施すると共に、融雪期中は2週間に一度程度、流域の積雪水量分布の観測を行う予定です。

融雪期と降雪イベントに着目し、雪が降るまで観測を継続しようと考えています。

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昨日届いた『湿地の科学と暮らし 北のウェットランド大全』です。斬新な表紙が素敵です。364ページの厚い本。

自分にも跳ね返ってくることを承知で書きますが、多数の執筆者によるオムニバス形式で書かれた本は、よほど編者の方針(と締め付け)がはっきりしていないと、内容が漠然となり、(著者の数に比例するがごとく)総体としての一冊の魅力が低くなるように思います。だから、普段はこういう本は買いません(^^;

この本は湿地に関わるそのオムニバス形式の本ですが、編者が執筆者に執拗に何度も改稿を要求してきた珍しい例で、執筆者の一人である私は本を手に取るまで全体像を知ることができませんでした。おそらく編者は全ての執筆者に同様な対応をしたことと思います。私自身は、正直なところ、論文じゃないし、なんどもやりとりするのはかなわんなぁ。。と思ってましたし、本にもあまり期待していませんでした(ゴメンナサイ)。

が、こうして出来上がったものを読むと、湿地が実に多方面の人達を惹きつけ、湿地研究がとても奥の深い分野であることがわかりました。けっこう学術的な内容が多いのですが、巻末には丁寧な用語解説もあって、編者の努力が報われているように思えました。

若い頃は湿地とか平野にはなんの興味もなくて、いつも高いところ、遠い異国にばかり目を向けていたけれど、実に実に、面白いことは足元にたくさん転がってるなぁと思う今日この頃。

値段もわりとリーズナブルなので、湿地に興味がある方、北海道をよりよく知りたい方にはオススメです。私自身、この本から学ぶことがたくさんありました。

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40年前のこと。シカゴ大学の英文学の教授だったノーマン・マクリーンが自身の家族のことについて記した半自伝的小説を発表しました。当初、どの出版社も取り合ってくれなかった原稿は、結局、マクリーンの勤務先であるシカゴ大学出版会から世に出ることになりました。”A River Runs Through it”と題されたこの小説は、やがてアメリカを代表する一冊となり、映画化もされました。

この小説の出版40周年を記念して、シカゴ大学出版は“Backcasts: A Global History of Fly Fishing and Conservation”を出版しました。アメリカを中心とし、世界の各地でフライフィッシングに携わる人たちが、川といかに付き合い、川やそこに棲息するサケ・マス属に果たした役割を包括的に扱った本です。日本の事例は、硬派な釣り雑誌として日本では最右翼(最左翼という言葉があったらこっちを使いたい)に位置づけられるフライの雑誌社を率いる堀内正徳さんが執筆されています。ご縁があって、堀内さんの原稿を英文にする仕事をさせていただきました。

川や流域の保全や管理には様々なステイクホルダーが存在します。川やそこに棲む生き物にもっとも思いを寄せてきたのが釣り人であった一方、残念ながら彼らの存在はマイナーなものとして、川や流域管理の中では目立ってきませんでした。しかし、この本には、無数の釣り人達が実践してきた川の再生の物語が凝縮しています。

うれしいことに、このアメリカで企画され出版された本の表紙を、我が国の在来種であるヤマメ、サクラマス、アマゴの三匹が飾っています。この本をきっかけに、日本の川で釣り人の果たす役割と可能性についてもきちんと考えていきたいと思うようになりました。