当研究室からは、博士が1名、修士が2名巣立ちました。博士(環境科学)の学位を得た史穆清さんは低温科学研究所のPD研究員、修士(環境科学)の学位を得た竹内祥太さんと飯田幹太さんは、それぞれ国土地理院と林野庁で4月から新しい道を進みます。新天地での更なる活躍を祈ります。皆さん、卒業おめでとう!

当研究室からは、博士が1名、修士が2名巣立ちました。博士(環境科学)の学位を得た史穆清さんは低温科学研究所のPD研究員、修士(環境科学)の学位を得た竹内祥太さんと飯田幹太さんは、それぞれ国土地理院と林野庁で4月から新しい道を進みます。新天地での更なる活躍を祈ります。皆さん、卒業おめでとう!
8月27日から9月10日にかけての2週間、スイスにおいて大学院生を対象とした氷河実習を行いました。この実習は、北海道大学大学院 環境科学院の国際南極大学カリキュラムのひとつに位置付けられたものです。過去の活動はこちらでご覧ください。
コロナ禍で2020年と2021年の開催が中止となっていたため、2019年に実施して以来、3年ぶりの実施となりました。杉山慎教授をリーダーとして、私と大学院生6名に加え、スイス連邦工科大学に留学中の日本人大学院生が1名加わり、合計9名での実習となりました。
実習は5つのプログラムから構成されています。1)スイス連邦工科大学において氷河に関する講義を受講; 2)ベルナーオーバーラントで下グリンデルワルド氷河とアレッチ氷河の観察、ならびにユングフラウヨッホ高地観測所訪問; 3)ローヌ氷河における氷河・気象・水文観測実習; 4)ゴルナーグラートからのポリサーマル氷河の観察; 5)観測結果の報告ならびにスイス連邦工科大学における氷河と気候に関する講義受講。
例年にも増して良い天気に恵まれ、参加者はスイスの氷河、山、生活を満喫できたと思います。2022年は小雪と例年にない酷暑により、氷河は更に後退したもようです。温暖化は、スイスの氷河や永久凍土の分布に大きく影響しているようです。
2018年11月に開始した知床世界自然遺産のオホーツク海側の海岸漂着ごみ調査を今年も再開しました。この調査・研究は、知床財団との共同研究です。今回は、このテーマで博士論文の研究を進めている西川と、あたらしく修士課程に入学した伊原と私の3名での調査です。6月5日の出発当日は車のエンジントラブルで札幌に引き返すというハプニングがありましたが、車を換えて6月6日に再び知床に向かいました。6月7日は、我々の調査地でヒグマの生態捕獲調査があるということで、安全のため、羅臼側の海岸の調査を実施しました。知床岬にもっとも近い相泊の海岸から標津に至る海岸の目視観測です。6月8日はウトロ側の調査地であるルシャ湾に向かい、設置していたタイムラプスカメラのデータ回収と再設置、写真測量のためのGCPの設置と測位、Phamtom 4RTKを用いたSfM-MVS写真測量、そしてMatrice 300RTKに搭載したサーマルイメージャーによる熱赤外画像の撮影を実施しました。6月9日は、より広範囲の海岸を対象に同様な作業を繰り返し、6月10日は漂着ごみの計量調査を実施して、ほぼ予定していた作業を終えることができました。これらの現地調査と並行し、知床のウトロで漂着ごみ問題に取り組む何名かの方々とミーティングを行い、研究成果と実際のごみ問題の解決をつなげる方策について意見交換を行いました。
調査地では、昨年の晩秋から今冬にかけて、 高い波浪が生じたようで、2018年11月にこの調査を開始して以降、最大の地形と漂着ごみの変化が起こっていました。今後は得られたデータの解析を進め、漂着ごみの質量収支変化を明らかにします。次回は9月中旬以降の調査を予定しています。
なお、本研究の実施にあたっては、環境研究総合推進費による課題「世界自然遺産・知床をはじめとするオホーツク海南部海域の海氷・海洋変動予測と海洋生態系への気候変動リスク評価(代表 三寺史夫)」を使用させていただきました。
「全国の自然地理学に興味をもつ学生が一堂に会して、自然地理学の俯瞰的な視点とその意義や魅力を知る」ことを目的にオンラインで運営されている自然地理学セミナーでお話しさせていただける機会をいただきました。12月11日(土) 13:00-14:30です。「陸と海をつなぐ地理学」というタイトルで、魚つき林の話をさせていただく予定です。全国の自然地理学を専攻する学部生・院生の皆さんと交流するのを楽しみにしています。参加希望の皆さんは、指導教員ないしウェブサイトの事務局を通じてお申し込みください。
地球温暖化で変化するオホーツク海の実態を知るべく、外務省と環境省の主催、ロシア天然資源環境省の共催で、今春、オホーツク海の海洋生態系に関するワークショップが東京で開催されました。この度、日露二カ国語で書かれた報告書が公開されましたので、お知らせします。
第5回日露隣接地域生態系保全協力ワークショップ報告書(日露2ヶ国語)
日露隣接地域生態系保全協力の活動についてはこちら
低温科学研究所 共同研究集会
シンポジウム「変化する環オホーツク陸域・海域環境と今後の展望」
日時:2019 年 7 月 26 日(金) 09:00~7 月 27 日(土)16:00 場所:北海道大学 低温科学研究所 3F 講堂
主催:北海道大学 低温科学研究所
連絡先:低温科学研究所 porc-info@pop.lowtem.hokudai.ac.jp
環オホーツク観測研究センターは、オホーツク海を中心とする北東ユーラシアから西部北太平洋にわたる地域(環オホーツク圏)が地球規模の環境変動に果たす役割を解明すること、また気候変動から受けるインパクトを正しく評価することを目的とし、その国際研究拠点となることを目指して平成16年4月に設立されました。これまで、短波海洋レーダ観測、衛星観測、船舶観測、現地調査等を通し、オホーツク海及びその周辺地域の環境変動モニタリングを進めてきました。また、ロシアをはじめとする国際的な研究ネットワーク構築を進めております。近年、環オホーツク圏では温暖化が進み、シベリア高気圧 の急速な弱化、オホーツク海季節海氷域の減少、海洋中層の温暖化、陸域雪氷圏の面的変化としてその影響が鋭敏に現れ始めています。
当センターは本年設立15周年を迎えました。これを機にシンポジウム「変化する環オホーツク陸域・海域環境と今後の展望」を開催し、これまで環オホー ツク研究に関わってくださった研究者が一堂に会し、多分野に亘って進めてきた環オホーツク研究を総括するとともに、今後の展望を話し合いました。
このシンポジウムでの意見交換を踏まえ、環オホーツク研究観測研究センターは今年度中を目処に、今後の研究の方向性について取りまとめたいと思っております。
5月10日-13日 統合環境地理調査法実習(十勝地方)
5月18日 北大環境科学院 修士論文中間発表
6月3日 野外行動学実習(塩谷丸山)
6月6月 北大環境科学院 修士論文中間発表
6月7-8日 京都大学講義「流域・沿岸域統合管理学」
6月21日 ロシア研究打ち合わせ(札幌)
6月22日 北大環境科学院 修士論文中間発表
7月13日 科研費打ち合わせ(東京)
7月24日 低温研共同利用「陸海結合システムの解明」研究会(札幌)
7月27日 河川基金研究成果発表会(東京)
7月31日-8月1日 低温研共同利用「北東アジアの環境保全に向けた認識共同体の構築とプログラム化」会合(札幌)
8月3日 日露推進委員会・海域ワーキンググループ会合(斜里)
8月4日 知床世界自然遺産地域科学委員会(斜里)
8月24-25日 北海道大学大学院環境科学院入試
8月26日-9月9日 スイス実習
9月12-15日 別寒辺牛川調査
10月2-5日 別寒辺牛川調査
10月15-23日 ロシア カムチャツカ調査
11月3日 北方四島専門家交流20周年記念 成果報告会(札幌)
11月6日 北海道岩見沢農業高等学校 SSH講演
11月11-13日 別寒辺牛川調査
12月2-3日 研究打合せ(法政大学)
12月13-14日 共同研究会合(金沢大学)
詳しくは以下のポスターをご覧ください。
See the poster below for more details.
12月3-4日 東北大学(仙台)
国際シンポジウム 北東アジアの環境:文化的認識と政策的関与
2016年10月10-14日にロシア連邦ウラジオストック市にあるロシア科学アカデミー極東支部 太平洋地理学研究所において標記タイトルの国際シンポジウムが開催されました。私も以下の発表を行いました。
A new possible source of dissolved iron in the Amur River basin, by T. Shiraiwa, M. Yoh, T. Onishi, Y. Tashiro, T. Kubo, V. Kim, V. Shesterkin and A. Antonov
このシンポジウムは中国とロシアで交互に開催されている国際シンポジウムです。ロシアと中国が主体で、韓国や日本からの参加者がありました。自然資源の利用や越境環境問題の解決には、多国間の協力が必須です。北東アジアにおける学術協力の場として大切にしていきたいシンポジウムです。