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7月 24

知床岬周辺の漂着ごみ・海底ごみ探査

 2024年6月下旬に調査許可をいただいて知床岬周辺の海岸に堆積する漂着ごみと、その沿岸海底に堆積する海底ごみの探査を目的に、知床に出かけてきました。今回は、博士課程の西川と伊原、修士課程の小林と坂口が同行メンバーです。それぞれ、テーマを持って知床半島を舞台に博士研究と修士研究に取り組んでいる当研究室のメンバーです。
 知床岬は知床国立公園の特別保護地区に位置しており、徒歩による入域を除き、立ち入りや宿泊が禁じられています。今回は近接する避難港である文吉湾への入港を許可していただき、漁船をチャーターして上陸しました。滞在中は、オコツク漁業生産組合のご厚意で、文吉湾の番屋の倉庫をお借りして調査拠点としました。
 調査内容は、文吉湾から知床岬にかけての海岸をドローンで空撮し、漂着ごみの分布状況を調べることを第1の目的とし、これに付随して、昨年、詳細な調査を行った啓吉湾の漂着ごみの計量を実施しました。また、今回初めての試みとして、カシュニの番屋から知床岬にかけての数地点において、浅海底に堆積したごみの様子を水中ドローンで撮影しました。また、これらの海岸に点在する漁業小屋である番屋の現状を調べる調査も実施しました。
 滞在中はこれ以上ないほどの晴天に恵まれ、参加者全員がこの素晴らしい自然に感動するとともに、次世代にこのままの形で引き渡したいという思いを強く持ちました。本調査を実施するにあたり、漁船を運行していただいた第十八晃洋丸の菊池船長、我々の活動と野外での安全をサポートしてくださった知床アウトドアガイドセンターの関口さんご一家には心より感謝申し上げます。

知床岬2024