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8月 14

アムール川中流域での河川調査

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2013年9月に発生したアムール川中流域の大洪水の影響を調べるため、また、アムール川の支流ブレヤ川の河川環境と溶存鉄の起源を調べるため、ロシア科学アカデミー極東支部の研究者と共に、ブレヤ川に流入するティルマ川の調査を実施しました。今回の調査は、今後予定している本格的な調査の予察調査と位置づけられます。ハバロフスクを出て戻るまで5日間の短い日程でしたが、ティルマ村から下流の100kmの区間をボートで探査することができました。途中、ティルマ川に流入する支流の山岳河川を遡ってみたところ、山岳帯においても河川水は琥珀色をしており、溶存有機物が多量に溶けていることを示唆していました。山岳地帯はカラマツやシラカンバを中心とするタイガですが、その林床にはミズゴケが生えており、おそらくは永久凍土の影響で地表付近の水文状態が過剰に保たれているのではないかと推察されました。2003年に完成したブレアダムの影響は、支流のティルマ川まで及んでおり、ダムによる貯水が広範囲に広がっていることがわかりました。

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