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1月 22

地球雪氷学実習II

例年は北海道でもっとも寒い母子里(もしり)に行き、泊まりがけで行う雪氷実習IIですが、昨年に続き、今年も札幌で開催することになりました。2週間の期間にわたり、北大キャンパスや札幌近郊の手稲山を舞台に、積雪断面観測、広域積雪観測、積雪・土壌熱輸送観測、気象観測を体験します。今年参加した大学院生は12名。札幌だけでなく、函館や名寄からの参加者もおりました。

私が主に担当したのは、積雪・土壌内での熱輸送の観測です。12月中旬に北大キャンパスの農場に設置した合計8深度の地温計・雪温計のデータから、鉛直一次元の熱輸送を計算し、積雪下面における熱収支を求めるという課題でした。

年末からの積雪により、今年は雪に悩まされる札幌の街ですが、雪氷実習にとっては幸いでした。広域積雪調査では、手稲山の麓からスキー場に至る高度別の積雪深・積雪水量観測を実施し、標高でこれらのパラメータがどのように変化するかを学びました。

来年こそ、母子里の実習が復活し、大学院生の皆さんに-20℃の世界を体験してもらいたいと思っています。

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