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5月25日から27日にかけて、今年2回目の網走川調査にでかけました。今回は、新しく入学した修士1年生が3名同行しました。このうち、1名は網走川とその沿岸域を修士論文の研究テーマとする予定です。
今回も河川水の栄養塩と溶存鉄濃度分析が主たる目的です。流域の農地では、遅い春を待ちかねた農家の皆さんが、忙しそうに農作業に従事されておられました。
例年にない遅い桜の開花日の翌日ということもあり、暖かい日差しに恵まれ、網走川の最下流から最上流部まで、順調にサンプリングを行うことができました。夜は、オホーツク流氷館において、アムール・オホーツクプロジェクトのお話をさせていただく機会があり、網走市観光課やオホーツク流氷館のスタッフの皆さんと楽しい夜を過ごすことができました。
これから毎月、網走川や沿岸域でのサンプリングを予定しています。
昨年9月末にアムール・オホーツクコンソーシアムが主催して実施した日本・中国・ロシア・モンゴルの研究者によるアムール川の研究クルーズの成果を英文レポートとしてまとめました。電子版は以下でダウンロード可能です。
“Report of the Joint Research Cruise in the Amur River 2012″
今回のレポートでは、アムール川の水質観測の現状について、中国、ロシア、モンゴルの担当者がそれぞれ執筆しています。また、汚染状況や環境復元事業などについての報告もあります。どうかご覧ください。
過去2年間にわたり、大学院生2名と一緒にやってきた網走川での仕事がきっかけとなり、網走市と北海道大学低温科学研究所の間で相互協力協定が締結される運びとなりました。
新刊本です。
オホーツク地域の生態系について最新の成果をとりまとめた学術書です。私も少し執筆させていただきました。
目次はこちらをご覧ください。
著者割りにて購入可能です。2割引き(送料込)で、10,530円です。ご入用の方はコメント欄に連絡ください。あとでメールでやりとりさせていただきます。高価な本ですので、個人での購入は難しいと思います。お近くの公立図書館にリクエストをしていただければ、大変うれしいです。
よろしくお願いします。
日露の生態系保全に関する会議でウラジオストックに出かけてきました。2泊3日の超特急の旅。1995年から欠かさず訪問しているウラジオストックですが、毎回、その変化には驚かされています。とりわけ、日ロ協会の訪問団として昨年5月に出かけて以降の変化には目を見張ります。もちろん、その理由は昨夏開催されたAPEC。空港ターミナルは一新され、空港から街まで急行列車ができていたり、高速道路が整備されていました。街中の渋滞は相変わらずでしたが、ザラトイログに架かる美しい橋も完成し、まさに日本に一番近いヨーロッパの街になりました。
会議自体はいろいろ事前にハプニングがありましたが、十年来お世話になっているロシア科学アカデミー極東支部太平洋地理学研究所のピョートル・Ya.バクラノフ先生のリーダーシップの下、大変有意義な議論をすることができました。
2013年にウラジオストックで開催を予定している日中露モ四カ国の研究者による第3回アムール・オホーツクコンソーシアム国際会合の日程などに関する打ち合わせも進展し、短くも充実した旅となりました。
写真は早朝のウラジオストック駅前の公園のもの。朝日に映えるレーニン像が、極東ロシアの太平洋への窓としてのウラジオストックを象徴しているような景観でした。
2月17日〜20日にかけて紋別で開催される第28回北方圏国際シンポジウム「オホーツク海と流氷」において、特別講演をさせていただくことになりました。タイトルは「流域国によるアムール川の共同観測クルーズ序報 Preliminary attempt for multilateral research cruise in the Amur River」、2月18日(月)09:10-09:50、場所は紋別市文化会館です。研究者ばかりでなく、市民の皆さんも参加されるということで、日本語でやる予定です。
本シンポジウムは、低温科学研究所の教授でいらっしゃった青田昌秋先生が情熱をもって継続されてこられた歴史あるシンポジウムです。青田先生は、また、アムール川の研究のパイオニアでもいらっしゃいました。アムール・オホーツクコンソーシアム設立に際しても、大変なご協力と励ましをいただきました。昨秋おこなった4ヶ国の研究者によるアムール川の共同研究の成果を紋別で発表できる機会をいただきましたのも、青田先生のお導きあってのことと思います。
東北アジア随一の大河であるアムール川の現状についてご紹介したいと思います。皆さん、よろしくお願いします。
詳しくはこちらをごらんください↓
霧多布湿原センター